土屋太鳳が40センチのロングヘアをバッサリ切り落とした時、誰もがその覚悟を感じたに違いない。2015年上半期の朝ドラ『まれ』のヒロインに抜擢された彼女は、役作りのために自らのトレードマークを犠牲にしたのだ。しかし、それは単なる外見の変化以上のものを意味していた。デビュー以来、積み重ねてきた「少女」のイメージを自ら断ち切り、新たなステージへと飛び込む決意の表れだった。

基本プロフィール

フリガナ つちや たお
生年月日 1995年2月3日
出身地 東京都世田谷区
身長 153cm
血液型 O型
所属事務所 ソニー・ミュージックアーティスツ
ジャンル 女優

生い立ち・デビューまでの経緯

10歳の少女が、5000人の中から選ばれた。土屋太鳳の物語は、ここから始まるのだ。

2005年、小学4年生だった彼女は「スーパー・ヒロイン・オーディション ミス・フェニックス」で審査員特別賞を受賞する。最年少での栄冠だったが、デビューへの道はすぐには開けなかった。紆余曲折を経て、2008年公開の映画『トウキョウソナタ』でついにスクリーンデビューを果たす。そこで彼女は、香川照之や津田寛治といった名優たちの圧倒的な演技を間近で目撃した。撮影現場の空気、役者たちの真剣な眼差し――そのすべてが、少女の心に「女優になる」という確かな炎を灯したに違いない。

同年、彼女は運命的な役柄を得る。劇場版『釣りキチ三平』のヒロイン・ゆりっぺ役だ。約500人の候補者の中からの抜擢であった。幼馴染という純粋な役柄を通じて、彼女はカメラの前で自然体でいることを学んでいった。そして2011年、テレビ東京『鈴木先生』で連続ドラマ初レギュラーを勝ち取る。キーパーソンとなる女子生徒・小川蘇美役で、その存在感は一気に業界関係者の目に留まることになる。

ブレイクのきっかけ・代表作

土屋太鳳の名が一気に知れ渡ったのは、NHK連続テレビ小説『まれ』のヒロインに抜擢された瞬間だった。2020人もの応募者の中から選ばれた彼女は、役作りのためトレードマークのロングヘアを40センチもバッサリ。その覚悟が、作品への並々ならぬ情熱を物語っている。しかし、彼女の女優としての芯は、もっと早くから育まれていた。映画デビュー作『トウキョウソナタ』の現場で、香川照之や津田寛治といった名優たちの仕事ぶりを間近で見た経験が、彼女の芸能界に対する真摯な姿勢を形作ったのだ。

彼女の魅力は、何よりもその圧倒的な身体能力とひたむきさにある。高校時代は創作ダンス部で全国大会に出場し、大学では舞踊学を専攻。その鍛え抜かれた肉体と表現力は、『今際の国のアリス』で生死をかけて戦うアサヒ役に見事に結実した。Netflixという世界への扉が開き、彼女の活躍の舞台は一気にグローバルに広がったのである。

女優業だけに留まらない。レコード大賞の司会を2年連続で務め、作詞や監督デビューにも挑戦する。常に進化を続けるその姿は、単なる「ヒロイン」の枠を軽々と超えている。結婚、出産を経ても衰えないそのエネルギーこそが、土屋太鳳という女優の最大の武器なのだ。

出演作品

公開・放送開始年 作品名
2026 SUKIYAKI 上を向いて歩こう
2026 ボーダレス~広域移動捜査隊~
2025 盤上の向日葵
2025 マクベス
2025 イグナイト –法の無法者–
2024 海に眠るダイヤモンド
2024 八犬伝
2024 Shrink―精神科医ヨワイ―
2024 赤羽骨子のボディガード
2024 帰ってきた あぶない刑事
2024 マッチング
2023 警部補ダイマジン
2023 わたしの幸せな結婚
2023 アクターズ・ショート・フィルム3ザ・ドキュメンタリー 映画はつねに新しい 完全密着1年間の記録
2023 アクターズ・ショート・フィルム3
2023 プレリュード
2023 直前特番 アクターズ・ショート・フィルム3独占インタビュー  高良健吾/玉木宏/土屋太鳳/中川大志/野村萬斎
2022 世にも奇妙な物語 '22秋の特別編
2022 やんごとなき一族
2022 Venue101
2022 大怪獣のあとしまつ
2022 優しい音楽~ティアーズ・イン・ヘヴン 天国のきみへ~
2022 優しい音楽~ティアーズ・イン・ヘヴン 天国のきみへ
2021 アイの歌声を聴かせて
2021 鳩の撃退法
2021 ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~
2021 るろうに剣心 最終章 The Final
2021 哀愁しんでれら
2020 4つの不思議なストーリー~超常ミステリードラマSP
2020 今際の国のアリス

人物エピソード・逸話

土屋太鳳といえば、今やNetflix『今際の国のアリス』で世界を駆け回るアクション女優のイメージが強い。しかし、彼女の芸能界への扉を開いたのは、たった10歳の時に受賞した「ミス・フェニックス」審査員特別賞だった。最年少受賞という栄冠は、彼女の才能の早熟さを物語っているに違いない。

女優としての決意を固めたのは、映画デビュー作『トウキョウソナタ』の現場だ。共演した香川照之や津田寛治の圧倒的な仕事ぶりを間近で見て、この世界に身を置く覚悟ができたという。その後、女子校で創作ダンス部に所属し、全国大会に出場するなど、並行して続けたダンスが、後の身体を張った演技の礎となったことは間違いない。

彼女の真骨頂は、役への没入ぶりだ。NHK朝ドラ『まれ』のヒロインに抜擢された時は、役作りのためにトレードマークのロングヘアを40センチもバッサリ。さらに主題歌の作詞まで担当し、その情熱は並大抵ではなかった。その結果、同作は高い視聴率を記録し、彼女の名前を一気に広めることになる。

意外な一面は、その学究肌だ。日本女子体育大学に入学したものの、多忙な芸能活動のため出席日数が足りず、卒業までに実に8年もの歳月を要した。しかし、諦めずに学業を完遂させた執念は、彼女の芯の強さを如実に物語っているだろう。

2018年と2019年には『輝く!日本レコード大賞』の総合司会を2年連続で務め、バラエティ番組『ゴチになります!』でも食いしん坊キャラで人気を博すなど、女優業以外の分野でも確かな存在感を示した。さらに2023年には短編映画で監督・脚本デビューを果たし、表現者としての幅をさらに広げている。

アクション女優としての評価を決定づけたのは、『るろうに剣心』での演技だ。ジャパンアクションアワード2015でベストアクション女優賞を受賞し、その身体能力の高さを証明した。この経験が、『今際の国のアリス』での過酷なアクションを可能にしたと言えるかもしれない。

公私ともに充実した現在、女優としても母としても、さらなる飛躍が期待される存在だ。

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