「ピンク髪の不良」が、いまや日本を代表する若手俳優の顔となった。横浜流星のブレイクは、決して一夜にして訪れたものではない。原宿でスカウトされ、戦隊ヒーローを経て、長い下積みの時期を経験したからこそ、彼の演技には深みが宿っているのだ。

基本プロフィール

フリガナ よこはま りゅうせい
生年月日 1996年9月16日
出身地 神奈川県横浜市
身長 174cm
血液型 O型
所属事務所 スターダストプロモーション
ジャンル 俳優

生い立ち・デビューまでの経緯

原宿の雑踏に紛れた12歳の少年が、星になる運命を予感していただろうか。横浜流星の物語は、家族との何気ない休日に始まった。スカウトという奇跡は、彼の人生を一瞬で芸能界という銀河へと放り込んだ。

『nicola』のメンズモデルとして少女たちのアイドルとなった彼は、仮面ライダーや戦隊ヒーローとして華々しいデビューを飾る。しかし、トッキュウジャーのスーツを脱いだ後、彼は残酷な現実に直面する。仕事が来ない。オーディションは落選の連続。この世界で生きていく選択は間違っていたのか。流星は暗闇の中で自問自答を繰り返した。

その苦悩が、彼の演技に深みを与えたのかもしれない。再び脚光を浴びたのは、ピンク髪の不良・由利匡平役だった。一気にブレイクの階段を駆け上がるように、彼は主演の座を射止め、映画では日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞する。モデル、アイドル、ヒーロー役を経て、ようやくたどり着いた俳優としての頂。その軌跡は、まさに流れ星のように鮮烈で短くはなかった。

ブレイクのきっかけ・代表作

ピンク髪の不良が、彼の運命を一変させた。2019年、TBS系ドラマ『初めて恋をした日に読む話』で演じた、純情なヤンキー「ユリユリ」こと由利匡平は、視聴者の心を鷲掴みにした。それまでの戦隊ヒーローや爽やかな役柄から一転、ツンデレで不器用な青年を見事に演じきり、一気にブレイクの火蓋を切ったのだ。

その爆発的な人気は、まさに「流星」の名にふさわしい。『初恋』放送を機にInstagramのフォロワーは50万人も急増、写真集は発売前重版という驚異的な数字を叩き出した。彼の魅力は、端正なルックスだけではない。役作りのためにボクシングで鍛え上げた肉体、そして『嘘喰い』では自ら髪を銀色に染め上げるなど、役への貪欲なまでの没入ぶりが、作品に説得力をもたらす。

俳優としての地盤は、『烈車戦隊トッキュウジャー』でのヒーロー役で築かれた。しかし、戦隊シリーズ終了後は長い無職期間を経験し、オーディション落選の度に悩んだという。その苦しみをバネに、『キセキ -あの日のソビト-』や『愛唄 -約束のナクヒト-』といった音楽映画で歌唱力も披露。2020年には『チア男子!!』『いなくなれ、群青』などでの演技が評価され、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞するに至る。

現在では、『私たちはどうかしている』や『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』など、連続ドラマ主演もこなす看板俳優だ。甘いマスクの裏側にある、役へのストイックなまでのこだわり。その二面性こそが、横浜流星を唯一無二のスターへと押し上げた原動力なのである。

出演作品

公開・放送開始年 作品名
2026 名探偵コナン ハイウェイの堕天使
2025 イクサガミ
2025 国宝
2025 片思い世界
2025 べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~
2024 わかっていても the shapes of love
2024 正体
2024 MIMI
2024 パレード
2023 春に散る
2023 ヴィレッジ
2023 インフォーマ
2022 線は、僕を描く
2022 アキラとあきら
2022 オールドルーキー
2022 流浪の月
2022 嘘喰い
2022 DCU
2022 新聞記者
2021 あなたの番です 劇場版
2021 DIVOC-12
2021 クリエイターズ・ファイル GOLD
2021 着飾る恋には理由があって
2020 きみの瞳が問いかけている
2020 私たちはどうかしている
2020 シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う
2019 4分間のマリーゴールド
2019 いなくなれ、群青
2019 チア男子!!
2019 L♡DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。

人物エピソード・逸話

あのピンク髪の不良少年が、今や日本を代表する若手俳優の一人となった。横浜流星のキャリアは、順風満帆とは程遠い、挫折と決断の連続だった。

原宿でスカウトされ芸能界入りした彼は、『仮面ライダーフォーゼ』や『烈車戦隊トッキュウジャー』で存在感を示す。しかし、戦隊シリーズ終了後、彼は恐ろしいほどの空白期間に襲われる。オーディションに落ち続け、「人生の選択を間違えたのか」と悩み続けた一年間。この苦しみが、後の演技の深みに繋がっていることは間違いないだろう。

転機は2019年、『初めて恋をした日に読む話』での“ユリユリ”こと由利匡平役だ。ピンク髪の破天荒な不良ながら、芯は純粋なこの役柄が爆発的な人気を呼び、一気に知名度を押し上げる。この作品でザテレビジョンドラマアカデミー賞助演男優賞など数々の賞を受賞し、一躍スターダムに駆け上がったのだ。

しかし、彼の真骨頂はその役作りへの異常なまでの執着心にある。2022年公開の『嘘喰い』では役のために髪を銀色に染め上げ、2023年には映画『春に散る』の役作りの一環として、なんとボクシングのプロテストに合格してしまう。単なる体作りではなく、プロライセンスを取得するという本気度が、彼の役者としての覚悟を物語っている。

そして、2025年にはNHK大河ドラマ『べらぼう』で主人公・蔦屋重三郎を演じ、大河初出演にして初主演の大役を射止める。同年には『正体』での演技が評価され、第48回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。かつてオーディションで落ち続けた青年が、日本映画界の最高峰に立った瞬間である。

音楽好きとして知られ、amazarashiやyamaを愛聴する等身大の青年と、役のために全てを捧げる苛烈な俳優。この二つの顔が、横浜流星という複雑で魅力的な存在を形作っている。

おすすめの記事