あの朝ドラでおかっぱ頭の食いしん坊少女が、今や日本映画界を背負う存在になった。松本穂香の覚醒は、誰も予想していなかった。

基本プロフィール

フリガナ まつもと ほのか
生年月日 1997年2月5日
出身地 大阪府堺市
身長 162cm
血液型 O型
所属事務所 フラーム
ジャンル 女優

『あまちゃん』に衝撃、新幹線通いのオーディション落ち続け

大阪の地で育った松本穂香が、女優という道を選んだきっかけは、たった一つの朝ドラだった。高校時代、『あまちゃん』に夢中になった彼女は、スクリーンに映る等身大の青春に強く心を揺さぶられる。これだ、と直感した瞬間から、彼女の長く険しい挑戦が始まったのである。

高校に通いながら、自ら応募したオーディションを受けるため、新幹線で大阪と東京を往復する日々。不合格の通知を受け、その日のうちに帰路につくことも珍しくなかった。しかし、その挫折が彼女の覚悟をより固くした。高校卒業後、半年の時を経て「東京で頑張るしかない」と決意し、単身上京を果たす。

デビューは、ほんの数分の短編映画からだった。しかし、その一歩が、やがて『ひよっこ』での個性的な役柄へとつながり、多くの視聴者の心を掴んだ。おかっぱ頭にメガネ姿の食いしん坊な女の子、青天目澄子。この役が、彼女に初めて大きな注目をもたらすきっかけとなったのである。

おかっぱ頭の青天目澄子から『この世界の片隅に』主演へ

彼女のブレイクは、一つの「おかっぱ頭」から始まったと言っても過言ではない。2017年、NHK連続テレビ小説『ひよっこ』で、有村架純演じるヒロインの同僚・青天目澄子役を演じた松本穂香。メガネに食いしん坊という個性的な役柄を、どこか愛おしいリアリティで演じきり、一気に注目を集めたのだ。朝ドラという巨大な舞台で、その唯一無二の存在感を放った瞬間だった。

しかし、その道のりは決して平坦ではなかった。大阪から新幹線でオーディションを受けに行き、その日のうちに帰宅する日々。高校卒業後、覚悟を決めて上京した彼女を待っていたのは、地道な役作りの積み重ねである。その努力が実を結んだのが、2018年の連続ドラマ初主演作『この世界の片隅に』だった。約3000人の中から主人公・すず役に抜擢されるという快挙は、彼女の芯の強さと表現力の豊かさを証明するものだった。

以降、彼女は「今の女優にいないタイプ」という評価の通り、独特の空気感を纏った役柄を次々と自分のものにしていく。映画『おいしい家族』での初主演を皮切りに、『みをつくし料理帖』では角川春樹監督の生涯最後の作品の主役を任された。お菓子作りが趣味という等身大の部分と、ロックバンドを愛し一人でライブに通うような一途さ。そんな彼女の内側に潜む「熱量」が、どの役柄にも深みを与えているのだ。

出演作品

公開・放送開始年 作品名
2026 エンジェルフライト THE MOVIE
2026 50分間の恋人
2025 昭和から騒ぎ
2025 今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は
2025 スロウトレイン
2024 嘘解きレトリック
2024 ふくすけ2024-歌舞伎町黙示録-
2024 95
2024 笑いのカイブツ
2023 自転しながら公転する
2023 ミワさんなりすます
2023 お笑いインスパイアドラマ ラフな生活のススメ
2023 エンジェルフライト 国際霊柩送還士
2023 大河ドラマが生まれた日
2023 リエゾン-こどものこころ診療所-
2023 恋のいばら
2022 “それ”がいる森
2022 今夜、世界からこの恋が消えても
2022 拾われた男
2022 桜のような僕の恋人
2022 ペットにドはまりして、会社辞めました
2021 ミュジコフィリア
2021 剣樹抄~光圀公と俺~
2021 DIVOC-12
2021 グラップラー刃牙はBLではないかと考え続けた乙女の記録ッッ
2021 華麗なる一族
2021 FM999: 999 WOMEN'S SONGS
2020 君は彼方
2020 竹内涼真の撮休
2020 そのご縁、お届けします ―メルカリであったほんとの話―

唯一無二の存在感、オタク気質と日本アカデミー賞受賞

新幹線通いのオーディション落ち続けから、朝ドラでブレイク、そして日本アカデミー賞へ。松本穂香のキャリアは、まさに「意志」の軌跡だ。

高校時代、『あまちゃん』に衝撃を受けて女優を志した彼女は、大阪から新幹線で単身上京し、オーディションを受けてはその日に帰る日々を送っていた。合格を得られぬまま卒業し、半年後に「東京で頑張るしかない」と決意して上京する。その粘り強さが、2017年の朝ドラ『ひよっこ』でのおかっぱ頭の個性的な同僚役で一気に花開くことになる。

しかし、彼女の真骨頂は、どこにもない「唯一無二」の存在感だろう。ふくだももこ監督が「今の女優にいないタイプ」と評したその魅力は、オタク気質を自認する等身大のキャラクターにも表れている。ロックバンド「キュウソネコカミ」の熱狂的ファンであり、お笑いコンビ・ジャルジャルのライブにも足を運ぶ。そんな「好き」を貫く姿勢が、役作りにも生きているに違いない。

その確かな演技力は、おおさかシネマフェスティバルでの2年連続主演女優賞に輝き、2023年には『“それ”がいる森』での演技が第46回日本アカデミー賞優秀助演女優賞という形で評価された。CMやバラエティで見せる素顔の親しみやすさと、役に没入する鋭い演技力。この二面性こそが、松本穂香を次世代を担う女優に押し上げている原動力なのだ。

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