「変身!」が人生で一番多いセリフだという男が、今や日本の映画界を席巻している。吉沢亮、平成生まれ初の大河ドラマ主演俳優であり、数々の映画賞を総なめにしたその実力は、かつて仮面ライダーに変身していた頃から、確かに培われてきたものなのだ。

基本プロフィール

フリガナ よしざわ りょう
生年月日 1994年2月1日
出身地 東京都
身長 171cm
血液型 B型
所属事務所 アミューズ
ジャンル 俳優

生い立ち・デビューまでの経緯

「仮面ライダーになりたい」。少年が七夕の短冊に毎年繰り返し書いた夢は、やがて現実を超える形で叶うことになる。東京都で男4人兄弟の次男として生まれた吉沢亮。母が応募したオーディションで3万人超の中から選ばれ、15歳で芸能界の扉を叩いた。しかし、デビュー当初はこの仕事に強い思い入れもなく、好きになれない時期が続いたという。転機は、テレビドラマ初主演を経て舞台『ぶっせん』で訪れる。現場をまとめきれず、客席を埋められなかった悔しさ。その痛みが、彼の中の「役者」という意識に火を点けたのだ。

その後、『仮面ライダーフォーゼ』で朔田流星役を演じ、かつて短冊に書いたヒーローに変身する。人生で一番口にしたセリフは「変身!」だという。だが、彼の本当の「変身」はその先にあった。端正なルックスは「国宝級」と称されながらも、暗くクセのある役や、どこか残念な三枚目を演じることで、その美貌を超えた存在感を見せ始める。剣道二段の身体能力と、人見知りでインドアという一見繊細な内面が、役への没入を深めていった。

そして、『キングダム』での一人二役が全てを変える。秦王・嬴政と漂を演じ分けた演技は、数々の映画賞を受賞し、彼を若手実力派の筆頭に押し上げた。平成生まれ初の大河ドラマ主演『青天を衝け』へと続く道は、もはや誰もが認める王道だった。かつて舞台で味わった悔しさが、今や彼を日本を代表するカメレオン俳優へと成長させたのである。

ブレイクのきっかけ・代表作

あの端正すぎる美貌の裏に、役者としての覚醒を促したのは、たった一度の「悔しさ」だった。

3万人を超えるオーディションを勝ち抜いてデビューした吉沢亮。しかし、当初はこの仕事に確かな手応えを感じられずにいた。転機は、初主演を務めた舞台『ぶっせん』で訪れる。現場をまとめきれず、客席も埋められなかったという挫折が、彼の内に潜む闘志に火を点けたのだ。この経験が、後の圧倒的な役作りへの原動力となる。

「国宝級イケメン」の称号を得るほどのルックスは、時に彼をストレートな二枚目役へと導きがちだ。だが、吉沢の真骨頂はむしろ、暗くクセのある役や、どこか残念な三枚目を演じきる表現力にある。2019年、映画『キングダム』で秦王・嬴政と漂という正反対の役を見事に一人二役で演じ分け、数々の助演男優賞を総なめにした演技は、彼が単なる美貌の俳優ではないことを世に知らしめた。

そして2021年、平成生まれ初の大河ドラマ主演として『青天を衝け』の渋沢栄一を演じる大役を果たす。少年期から老年期までを繊細に描ききったその演技は、彼が時代を超えた大役を担える俳優であることを証明したわけだ。

剣道二段の身体能力と、役のために一ヶ月で13キロもの減量を厭わないストイックさ。人見知りでインドアという意外な素顔。これらの要素が混ざり合い、スクリーンや画面の上では別人のような存在感を放つ「カメレオン俳優」が誕生する。吉沢亮の魅力は、まさにその「完璧な顔」と「不完全で貪欲な役者魂」の絶妙な共存にあると言えるだろう。

出演作品

公開・放送開始年 作品名
2026 キングダム 魂の決戦
2025 ばけばけ
2025 ババンババンバンバンパイア
2025 国宝
2024 ぼくが生きてる、ふたつの世界
2024 キングダム 大将軍の帰還
2024 PICU 小児集中治療室 スペシャル2024
2023 クレイジークルーズ
2023 かぞく
2023 キングダム 運命の炎
2023 東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-
2023 東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-
2023 ファミリア
2022 ブラックナイトパレード
2022 PICU 小児集中治療室
2022 キングダム2 遥かなる大地へ
2021 僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション
2021 東京リベンジャーズ
2021 青天を衝け
2020 AWAKE
2020 さくら
2020 青くて痛くて脆い
2020 一度死んでみた
2020 半沢直樹Ⅱ エピソードゼロ 狙われた半沢直樹のパスワード
2019 空の青さを知る人よ
2019 キングダム
2019 レ・ミゼラブル 終わりなき旅路
2018 あのコの、トリコ。
2018 銀魂2-世にも奇妙な銀魂ちゃん-
2018 銀魂2 掟は破るためにこそある

人物エピソード・逸話

あの端正な顔立ちの裏に、実は9年間の剣道歴が隠されていることをご存じだろうか。吉沢亮は、国宝級イケメンと称される美貌の持ち主だが、その実態はスポーツ会系で鍛え上げられたストイックな役者なのである。

小学生から高校まで剣道を続け、二段の腕前。テレビ番組では女子高生日本一や実業団トップ選手を相手に勝利を収めるなど、その実力は折り紙付きだ。この鍛錬が、後に『キングダム』で披露される凛とした佇まいや、役作りのための過酷な肉体改造に活かされているに違いない。

彼のキャリアは、まさに「変身」の連続だった。デビュー作である『仮面ライダーフォーゼ』で最も多く口にしたというそのセリフは、彼自身の軌跡を象徴している。当初は芸能界に強い憧れもなく、仕事が好きになれない時期もあったという。転機は初主演舞台『ぶっせん』での悔しさ。客席を埋められなかった経験が、役者としての覚悟を決めさせたのだ。

そして2019年、『キングダム』での秦王・嬴政と漂の一人二役が、彼を一気に演技派の俳優へと押し上げる。この演技が高く評価され、ブルーリボン賞助演男優賞、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。エランドール賞新人賞も獲得した。漫画から飛び出したような美貌だけではない、深みのある表現力が業界内外から認められた瞬間である。

意外なのは、その実像が極度の人見知りで「すごくインドア」だということ。共演者の広瀬すずと話すまでに半年もかかったというエピソードは、ファンでさえ驚くほどの内気さを物語っている。自宅でしかはしゃげないという彼が、カメラの前では別人のように変幻する。そのギャップこそが、吉沢亮という俳優の唯一無二の魅力なのだ。

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