「1000円を握らされ、NHKホールのステージに立った」。それが14歳の少年にとっての、ジャニーズ事務所との衝撃的な出会いだった。今やSixTONESの顔として、そして俳優としても確かな地歩を築くジェシー。そのキャリアは、常に「偶然」と「直感」に導かれてきた。空手道場で出会った先輩からの一言、そして「ハーフっぽいコ」を探していたジャニー喜多川の目に留まったこと。彼の歩みは、計画されたものではなく、一期一会の連続である。ルイス・ジェシーから「ジェシー」へと名を変え、アイドル、モデル、俳優と、縦横無尽にフィールドを広げてきた。その原動力は、あの日、わけもわからず渡された1000円と共に舞い降りた、運命のいたずらかもしれない。

基本プロフィール

フリガナ Jesse
生年月日 1996年6月11日
出身地 東京都
身長 184cm
血液型 O型
所属事務所 ジャニーズ事務所(2006年 - 2023年)・SMILE-UP.(2023年 - 2024年)・STARTO ENTERTAINMENT(2024年 - )・株式会社ZDN(2024年 - )個人
ジャンル アイドル、歌手、俳優、ファッションモデル、タレント

空手道場からNHKホールへの2週間

空手道場で出会った一人の少年が、彼の人生を劇的に変えた。当時、ジャニーズの何たるかも知らなかった10歳のジェシーは、ジョーイ・ティーというジャニーズJr.との出会いをきっかけに、未知の世界へと誘われることになる。

その直後、運命はさらに急展開を見せる。ジャニー喜多川が「ハーフっぽいコ」を探していたという情報が舞い込み、母と相談した末に面会が実現したのだ。しかし、そこで待っていたのは厳しいオーディションなどではなく、唐突な「なんか買ってきな」という一言と1000円札だった。困惑しながらも言われた通りにした彼は、そのまま『ザ少年倶楽部』のリハーサルに放り込まれ、わずか2週間後にはNHKホールのステージに立っていた。これが、すべての始まりである。

その後、Team USAやHip Hop Jumpなど様々なユニットを渡り歩き、多様な経験を積んでいく。しかし、彼の真骨頂は歌唱力にあった。小学生時代に歌を下手と言われたトラウマからしばらく歌から遠ざかっていたが、2011年のSUMMARYでの代役出演を契機に、その才能が開花し始める。ラップを任され、ソロパートを得て、やがてメンバーからも「歌が飛び抜けて上手い」と確信される存在へと成長していくのだ。

そして2015年、『私立バカレア高校』で共演した6人としてSixTONESが結成され、彼はその重要な一員となる。バイリンガルならではの英語ラップ、圧倒的な歌唱力は、グループの強力な武器となっていく。芸名も「ルイス・ジェシー」から「ジェシー」へと改名し、新たなステージへと歩み出したのである。

『スプラウト』で開花した異色の存在感

ステージに立つまで、本人すら何が起こったか理解できなかった。空手道場で出会ったジョーイ・ティーに誘われ、ジャニー喜多川に会いに行ったその日、いきなり1000円を渡され「なんか買ってきな」と言われた。買い物から戻ると、そこは『ザ少年倶楽部』のリハーサル現場だった。たった2週間後、彼はNHKホールのステージに立っていた。これが、ジェシーという異色のスターの、あまりにも唐突なデビューだった。

彼のブレイクのきっかけは、この「異質さ」そのものにある。ハーフという容姿から期待された役柄を超え、2012年のドラマ『スプラウト』で知念侑李の恋敵を演じ、鋭い眼差しと独特の存在感で一気に注目を集める。そして、改名を機に「ジェシー」としてのキャリアが加速する。モデルとして『FINEBOYS』で約6年間ファッションセンスを磨き、その洗練された佇まいは、後に俳優としても説得力をもたらしたに違いない。

しかし、彼の真骨頂は何と言っても「歌」にある。幼少期に歌を否定されたトラウマから、長らく踊りに専念していたが、2011年のステージでの代役ラップが転機となった。その評価は高まり、SixTONES結成後はメンバーからも「グループの強み」として頼りにされる存在へと成長する。玉置浩二や尾崎豊を愛し、自ら作詞作曲も手がけるその音楽性は、単なるアイドルの枠を軽々と超えていく。

代表作として、2022年の連続ドラマ『最初はパー』での単独初主演は、コミカルでありながらどこか哀愁を帯びた演技で新境地を開いた。そして2023年、ブロードウェイミュージカル『ビートルジュース』日本版主演という大役を見事にこなす。バイリンガルであることを最大の武器に、歌い、踊り、演じる。ジェシーという芸能人は、常に予想を裏切り、新たな可能性を見せ続けるのである。

出演作品

公開・放送開始年 作品名
2026 パンチドランク・ウーマン -脱獄まであと××日-
2025 秋元康 × AI秋元康
2025 ハマダ歌謡祭!
2025 お嬢と番犬くん
2024 モンスター
2024 世にも奇妙な物語 '24夏の特別編
2024 新空港占拠
2023 リボルバー・リリー
2023 劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~
2022 最初はパー
2020 TrackONE -IMPACT- [通常版] / SixTONES
2019 少年たち
2018 世にも奇妙な物語 ’18秋の特別編
2016 家政夫のミタゾノ
2016 バニラボーイ トゥモロー・イズ・アナザー・デイ
2014 劇場版 仮面ティーチャー
2013 安堂ロイド〜A.I. knows LOVE?〜
2012 劇場版 私立バカレア高校
2012 私立バカレア高校
2004 オオカミ少年

歌のトラウマを乗り越えたバイリンガルスター

空手道場で出会ったジョーイ・ティーに誘われ、何も知らずに飛び込んだジャニーズの世界。たった2週間でNHKホールのステージに立ったジェシーのデビューは、まさに「運命のいたずら」だった。ジャニー喜多川に「ハーフっぽいコ」と見出され、1000円を握らされて踊らされたあの日から、彼の異色のキャリアは始まったのである。

「ルイス・ジェシー」から「ジェシー」へ。名前を切り詰めたのは、役者として新たな一歩を踏み出す覚悟の表れだった。そして2022年、『最初はパー』で地上波連続ドラマ単独初主演を果たす。その翌年には、ブロードウェイミュージカル『ビートルジュース』日本版の主演に大抜擢される。バイリンガルという武器を活かし、アイドルの枠を軽々と飛び越えていく。

しかし、その歌唱力は「隠れた武器」と言える。小学生の時に歌を下手と言われたトラウマから、入所後はしばらく歌から距離を置いていた。転機は2011年のSUMMARYでの代役ラップ。それをきっかけに、彼の類稀な声と表現力が日の目を見る。SixTONES結成時、メンバーがグループの方向性に悩んでいた中で、髙地優吾は「京本とジェシーの歌は飛び抜けていた」と語る。グループ随一の歌唱力として、今や欠かせない存在だ。

音楽への愛は並々ならぬものがある。玉置浩二や堂本剛を敬愛し、コンサートでは尾崎豊の「I LOVE YOU」をソロで熱唱。自ら作詞作曲も手がけ、『僕らの朝』では京本大我の詞にメロディを乗せた。音楽は彼にとって「体の一部」なのだ。

2024年、個人事務所「株式会社ZDN」を設立。SixTONESのメンバーとしての活動と並行し、俳優、モデル、アーティストとしての可能性をさらに広げようとしている。空手道場で始まった物語は、まだまだ次の章へと続いていく。

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