芳根京子の体はトマトでできている――。本人も認めるほどのトマト愛は、高校時代の弁当にプチトマトだけを8個詰めたエピソードからもうかがえる。しかし、その体はかつて、ギラン・バレー症候群という難病に蝕まれた。中学2年生で発症し、1年間は学校に通うことさえ困難だったという。その逆境を乗り越えた先に待っていたのは、高校1年生の時に訪れた、ライブ会場での運命的なスカウトだった。病を克服した少女は、いかにして朝ドラヒロインとなり、日本アカデミー賞新人賞を手にしたのか。その軌跡には、彼女の芯の強さと、人を惹きつける不思議な魅力が刻まれている。

基本プロフィール

フリガナ よしね きょうこ
生年月日 1997年2月28日
出身地 東京都
身長 159cm
血液型 A型
所属事務所 ジャパン・ミュージックエンターテインメント
ジャンル 女優

生い立ち・デビューまでの経緯

「オーディションが嫌い」と公言する女優が、なぜ次々と主演の座を射止めるのか。芳根京子のデビューまでの道のりは、まさに「偶然」と「必然」が交錯する物語だ。

中学時代、ギラン・バレー症候群という難病に襲われ、一年近く普通の学校生活すら送れなかった。その闘病経験が、彼女の内面に深い影と、それを乗り越える強靭な精神力を育んだことは間違いない。高校一年の時、友達に誘われて訪れたライブ会場でスカウトされた。これが芸能界への扉を開く、予想外のきっかけとなった。

2013年、フジテレビ系ドラマ『ラスト♡シンデレラ』でデビューを果たす。この作品で共演した篠原涼子を、彼女は終生の憧れとして挙げている。そして運命の2014年、福島と東京で行われたオーディションを勝ち抜き、映画『物置のピアノ』でいきなり初主演の大役を掴む。その直後、NHK朝の連続テレビ小説『花子とアン』への出演が決まった。ここから、彼女の「オーディション荒らし」と呼ばれる疾走が始まるのだ。

しかし、本人はその異名を強く否定する。むしろ、オーディションでは落ち続けた時期が長かったと語る。その言葉の裏には、たとえ主演を獲っても、次のオーディションで落ちることはあるという、この業界の厳しさへの静かな覚悟が滲んでいる。デビューまでの軌跡は、単なる幸運の連続ではなく、病気という逆境を乗り越えた少女が、偶然のチャンスを確実な実力へと変えていった過程なのである。

ブレイクのきっかけ・代表作

「オーディション荒らし」の異名を聞けば、誰もが順風満帆なキャリアを想像するだろう。しかし、芳根京子の歩みは、そんな言葉とは裏腹に、挫折と挑戦の連続だった。中学時代にギラン・バレー症候群を発症し、一年近く学校に通うことも困難だった彼女は、高校生の時にライブ会場でスカウトされ、芸能界へと導かれる。デビュー後も、オーディションに落ち続ける日々。本人も「オーディションが嫌い」と公言するほど、その道のりは平坦ではなかった。

そんな彼女の運命を大きく変えたのは、2016年度後期の連続テレビ小説『べっぴんさん』でのヒロイン起用である。朝ドラのオーディションを勝ち取る前後にも落選はあったというが、坂東すみれ役で全国にその清楚で芯の強い魅力を焼き付けた。この作品が、彼女を一躍スターダムに押し上げたことは間違いない。

しかし、彼女の真骨頂は、ヒット作の後も挑戦をやめない姿勢にある。2018年、映画『累 -かさね-』と『散り椿』での圧倒的な演技が高く評価され、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞する。特に『累』では、醜い容顔を持つ天才女優を演じ、土屋太鳳とのダブル主演を堂々と務め上げた。美しいだけではない、役に憑依するような変幻自在の演技力こそが、彼女の最大の武器なのだ。

トマトを愛し、動物と過ごす日常を大切にする等身大の若さと、カメラの前で発揮される類稀な表現力。この二面性が、芳根京子を唯一無二の存在にしている。次に彼女がどんな役で観客を驚かせるのか、期待は尽きない。

出演作品

公開・放送開始年 作品名
2025 君の顔では泣けない
2025 波うららかに、めおと日和
2025 雪の花 -ともに在りて-
2025 まどか26歳、研修医やってます!
2025 晴れたらいいね
2024 大晦日オールスター体育祭
2024 月刊 松坂桃李
2024 Re:リベンジ-欲望の果てに-
2024 テレビ報道記者〜ニュースをつないだ女たち〜
2024 映画ドラえもん のび太の地球交響楽
2024 カラオケ行こ!
2023 虹色のチョーク 知的障がい者と歩んだ町工場のキセキ
2023 それってパクリじゃないですか?
2022 オールドルーキー
2022 峠 最後のサムライ
2022 僕の可愛いはまだまだ発展途上!?
2022 俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?
2021 真犯人フラグ
2021 Arc アーク
2021 半径5メートル
2021 コントが始まる
2021 バイプレイヤーズ もしも100人の名脇役が映画を作ったら
2021 ファーストラヴ
2021 バイプレイヤーズ~名脇役の森の100日間~
2020 怖い絵本
2020 あのコの夢を見たんです。
2020 Akiko's Piano 被爆したピアノが奏でる和音
2020 大江戸グレートジャーニー~ザ・お伊勢参り~
2020 記憶屋 あなたを忘れない
2020 コタキ兄弟と四苦八苦

人物エピソード・逸話

彼女の体は8割がトマトでできている。本人談ではない。母親がそう評するほどの、芳根京子のトマト愛は尋常ではない。2歳の頃からトマトをむさぼり、高校時代の弁当にはトマトだけを詰めた箱を持参したという。今でも北海道の知人から『ラブリーさくら』という品種を取り寄せるほどのこだわりようだ。このトマトへの情熱は、彼女のひたむきな役作りにも通じるかもしれない。

芸能界入りのきっかけは、高校1年生の時に友達に誘われて行ったライブ会場でのスカウトだった。しかし、順風満帆なスタートではなかった。中学2年でギラン・バレー症候群を発症し、1年ほど学校に通うのも困難な時期を経験している。その苦しみを乗り越えたからこそ、役に込める芯の強さが生まれたのだろう。

「オーディション荒らし」の異名が報じられることもあるが、本人はこれを強く否定する。むしろ、朝ドラ『べっぴんさん』のヒロインに決まるまでは不採用が続き、その決定後でさえ落選したオーディションがあったと明かしている。自己PRには「オーディションが嫌いなので、オーディションを受けなくても仕事ができるようになりたい」と書いていたほどだ。その言葉とは裏腹に、2018年には『累 -かさね-』と『散り椿』での演技が評価され、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。オーディションを勝ち抜いた結果の栄冠だった。

プライベートでは、ももいろクローバーZの熱狂的ファンであり、玉井詩織とは家族ぐるみの親友だ。また、生田絵梨花や岡崎紗絵ら、共演者との仲の良さも知られている。かつては公式ブログが高い評価を受けるなど、ファンとの距離も近かった。

トマトに情熱を注ぎ、苦難を乗り越え、オーディションを嫌いながらも主演の座を射止める。芳根京子の内側には、甘酸っぱさと強靭さが同居しているに違いない。

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