松元ヒロ「政治思想芸」の真髄は“バカバカしさ”!?【FNSドキュメンタリー大賞】
FNSドキュメンタリー大賞 - フジテレビ

 フジテレビ系列28局が参加する「第29回FNSドキュメンタリー大賞」。

「FNSドキュメンタリー大賞」に鹿児島テレビ制作「テレビで会えない芸人」

 各局による骨太なドキュメンタリー番組のなかから、大賞に選出されたのは芸人・松元ヒロに密着した「テレビで会えない芸人」(鹿児島テレビ制作)。

「2020年日本民間放送連盟賞」でも「番組部門〔テレビエンターテインメント番組〕」最優秀賞を受賞している同番組。選評では「自らの表現の自由を貫く芸人を取り上げた勇気を評価したい」と賞賛されている。

 テレビで会えない芸人・松元ヒロとはどのような芸人なのか――

「お笑いスター誕生!!」で4週勝ち抜き

 松元が芸能界で頭角を現したのは1982年に結成されたコミックバンド・コントトリオの「笑パーティー」。

 とんねるずやウッチャンナンチャンをブレイクさせた「お笑いスター誕生!!」(日本テレビ系)で4週勝ち抜きを果たすなど大きな注目を浴びた。

1998年からピン芸人として活動

 その後、1988年に「ザ・ニュースペーパー」を結成。1998年11月に独立しピン芸人として活動している。

 松元について「『テレビで放送できないネタ』をやり続けるために自らテレビ露出を捨てた芸人ですね」と語るのはテレビ関係者だ。

「テレビで放送できない『政治思想芸』」

「松元さんの芸は、いわば『政治思想芸』。政治的なネタを嫌うスポンサーとの兼ね合いから、バラエティ番組のキャスティング会議で名前が挙がることはまずありません」

 同関係者が続ける。

「“憲法のゆるキャラ”になりきるバカバカしさ」

「定番ネタは『こんにちは、憲法くんです』と日本国憲法を擬人化しつつ憲法の大事さを語る『憲法くん』ですね。松元さんのネタの真髄は『政治的主張を圧倒するギャグの強さ』。業界内でも『反政権に偏りすぎている』『共産党寄りだ』など批判的な声も聞こえてくるんですが、いい年したおじさんが“憲法のゆるキャラ”になりきってボケまくるというバカバカしさこそが魅力なんですよ」(同関係者)

「テレビで放送できない話」を笑いに変える松元。「第29回FNSドキュメンタリー大賞」を受賞した「テレビで会えない芸人」は1月3日午前4時55分からフジテレビ(関東ローカル)で放送される。

(芳賀高文)

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