彼女の笑顔は、いつだって嘘をつかない。多部未華子は、スクリーンでも私生活でも、等しく「等身大」を貫いてきた稀有な女優である。小学5年生で観た『アニー』に憧れ、1000人超のオーディションを勝ち抜いたその純粋な情熱は、今も彼女の核に息づいている。朝ドラ主演から痛快な刑事役まで、型破りなキャリアを歩むその背景には、竹を割ったような正直さと、学問への探求心さえあった。親友・新垣結衣との絆、そして写真家・熊田貴樹との結婚…。彼女の「等身大」が生み出す物語は、まだまだ終わらない。
基本プロフィール
| フリガナ | たべ みかこ |
|---|---|
| 生年月日 | 1989年1月25日 |
| 出身地 | 東京都西東京市 |
| 身長 | 158cm |
| 血液型 | O型 |
| 所属事務所 | (個人事務所) |
| ジャンル | 女優・タレント |
生い立ち・デビューまでの経緯
小学5年生の時に観たミュージカル『アニー』。舞台の輝きに魅せられた少女は、その瞬間、自らの運命を決めた。多部未華子は、あの舞台に立つことを夢見て、中学2年生まで毎年オーディションを受け続けた。その情熱は、やがてスカウトという形で実を結ぶことになる。
2002年、ヒラタオフィスに所属した多部は、PV出演で女優デビューを果たす。しかし、彼女の真骨頂はその先にあった。2003年、映画『HINOKIO』のオーディションに挑む。1000人を超える応募者の中から、工藤ジュン役に選ばれたのである。これは単なる幸運ではない。『アニー』への憧れを胸に、積み重ねてきた何かが、監督の目に留まったに違いない。
この抜擢が、後のブルーリボン賞新人賞受賞へとつながる。多部未華子という女優は、一つの夢を追いかけ続けた少女の、確かな一歩から始まったのだ。
ブレイクのきっかけ・代表作
彼女の名を一躍知らしめたのは、あの国民的朝ドラ『つばさ』への主演抜擢だった。だが、その道のりは決して平坦ではなかった。多部未華子は、小学5年生で観た『アニー』に衝撃を受け、自らオーディションを受け続ける少女時代を送る。その情熱が実を結んだのは2003年、映画『HINOKIO』での工藤ジュン役だった。1000人を超える応募者の中から選ばれたこの抜擢が、女優としての確かな第一歩となったのである。
その後も着実にキャリアを重ね、2009年、NHK連続テレビ小説『つばさ』のオーディションで1593人という圧倒的倍率を勝ち抜く。朝ドラヒロインとしての彼女は、明るくひたむきな「つばさ」そのもののように、多くの視聴者の心を掴んだ。この大役が、彼女を若手女優の代表格へと押し上げる決定的な転機となったことは間違いない。
代表作としては、この『つばさ』を筆頭に、2011年に民放連続ドラマ初主演を果たした『デカワンコ』、そして2015年の『ドS刑事』が挙げられる。特に『ドS刑事』では役作りのため大胆にヘアチェンジを敢行。クールで歯に衣着せぬ毒舌刑事を演じきり、それまでのイメージを覆す演技力を見せつけた。多部未華子の魅力は、清潔感あふれる透明感と、芯の強さを併せ持つ稀有なバランスにある。竹を割ったようなさっぱりとした性格が役柄の幅広さに繋がり、どんな作品にも自然体で溶け込んでいくのである。
出演作品
| 公開・放送開始年 | 作品名 |
|---|---|
| 2026 | クロエマ |
| 2025 | シャドウワーク |
| 2025 | 対岸の家事 ~これが、私の生きる道!~ |
| 2025 | スロウトレイン |
| 2024 | 大晦日オールスター体育祭 |
| 2023 | いちばんすきな花 |
| 2023 | 幸運なひと |
| 2022 | リラックマと遊園地 |
| 2022 | 流浪の月 |
| 2022 | マイファミリー |
| 2021 | 松尾スズキと30分の女優 |
| 2020 | 空に住む |
| 2020 | 私の家政夫ナギサさん |
| 2020 | 劇場の灯を消すな!Bunkamuraシアターコクーン編 |
| 2020 | 太陽は動かない ―THE ECLIPSE― |
| 2019 | アイネクライネナハトムジーク |
| 2019 | これは経費で落ちません! |
| 2019 | リラックマとカオルさん |
| 2019 | 多十郎殉愛記 |
| 2019 | 二つの祖国 |
| 2019 | トラさん~僕が猫になったワケ~ |
| 2018 | 日日是好日 |
| 2017 | わたしに運命の恋なんてありえないって思ってた |
| 2017 | 先に生まれただけの僕 |
| 2017 | それいけ!アンパンマン ブルブルの宝探し大冒険! |
| 2017 | ツバキ文具店〜鎌倉代書屋物語〜 |
| 2017 | 視覚探偵 日暮旅人 |
| 2016 | 続・深夜食堂 |
| 2016 | 深夜食堂: Tokyo Stories |
| 2016 | 仰げば尊し |
人物エピソード・逸話
彼女の原点は、舞台の上にあった。多部未華子が小学5年生で観たミュージカル『アニー』は、彼女に強烈な衝撃を与えた。以来、中学2年生まで毎年オーディションを受け続けるという、並外れた執念を見せている。その情熱は、後に1000人、さらには1593人という大台のオーディションを勝ち抜く原動力となったに違いない。
2005年、『HINOKIO』と『青空のゆくえ』での演技が評価され、第48回ブルーリボン賞新人賞を受賞する。この栄冠は、単なる幸運の産物ではない。彼女の内に秘めたたゆまぬ努力の証と言えるだろう。そして、朝ドラ『つばさ』の主演を経て、2010年にはエランドール賞新人賞も手中に収めた。
しかし、多部未華子の真骨頂は、そのキャリアの輝きだけではない。彼女は「竹を割ったような」と評される、実にさっぱりとした性格の持ち主だ。喜怒哀楽がはっきりしており、女優を志す前には、なんと吉本新喜劇に憧れていたという意外な一面もある。また、目黒日本大学高校時代の同級生・新垣結衣とは今も親友だというエピソードは、彼女の人柄の良さを物語っている。
学問への探求心も人一倍強い。東京女子大学現代文化学部コミュニケーション学科に進学した理由は、「人間関係」を学問的に学びたかったからだという。当初は心理学を志望したが、自身の興味と照らし合わせ、コミュニケーション学を選んだ。役者としての直感が、学びの分野にも活かされたわけだ。
私生活では、CM撮影で出会った10歳上の写真家・熊田貴樹氏と2019年に結婚。仕事で結ばれた縁は、今では家族となって実を結んでいる。無性に食べたくなるのは醤油をたらした卵かけご飯だという、飾らない食の好みも、彼女の等身大の魅力を感じさせる。
スクリーンでも、舞台でも、そして等身大の私生活でも、多部未華子は一貫して「自分らしさ」を貫き通している。それが、多くのオーディションを突破し、数々の賞を獲得し、そしてファンを惹きつけてやまない秘密なのかもしれない。