「二世」のレッテルを背負い、バレエという夢を絶たれた彼女が、つかみ取ったのは「女優・趣里」という、誰にも真似のできない唯一無二の存在だった。
水谷豊と伊藤蘭という、日本を代表する芸能人夫妻の一人娘として生まれながらも、彼女の歩みは決して平坦ではなかった。幼い頃からバレエに全てを捧げ、英国への留学まで果たすも、度重なる怪我によって夢を断念する。絶望の淵から救い上げたのは、たまたま参加した演技レッスンでの「お前は大丈夫だ」という一言だった。
デビュー作『3年B組金八先生』では、実年齢より5歳も下の中学生役を演じ、その才能の片鱗を見せつける。しかし、二世としての重圧は大きく、自らを磨くためには海外の演技メソッドを学び、地道な役作りを続ける日々が待っていた。両親から与えられたのは「自分のことは自分で決めなさい」という自立の精神だけだった。
そんな彼女が、自らの足で切り拓いた道の先に待っていたものとは。
基本プロフィール
| フリガナ | しゅり |
|---|---|
| 生年月日 | 1990年9月21日 |
| 出身地 | 東京都 |
| 身長 | 158cm |
| 血液型 | O型 |
| 所属事務所 | エイベックス・マネジメント(2011年 - ?)・舞プロモーション (? - ?)・フリーランス(? - 2015年)・トップコート(2015年 - )}} |
| ジャンル | 女優、歌手 |
生い立ち・デビューまでの経緯
バレエシューズを脱ぎ捨てた先に、女優・趣里の道は開けていた。
水谷豊と伊藤蘭という、日本を代表する芸能人夫妻の一人娘として生まれた彼女は、幼い頃からバレリーナを夢見てきた。4歳でバレエを始め、15歳で単身イギリスへ留学するほどの情熱を注いだ。しかし度重なる怪我が彼女の身体を蝕み、医師から「前みたいには踊れない」という残酷な宣告を下される。十数年かけて築き上げた夢は、あっけなく崩れ去った。
失意のどん底にいた彼女が、ふと足を踏み入れたのは演技学校だった。そこで塩屋俊という師と出会い、「お前は大丈夫だから頑張れ。女優を続けていけ」という言葉に背中を押される。両親と同じ道を歩むことへの重圧はあったが、それでもなお、表現への衝動が彼女を突き動かしたのだ。
2011年、『3年B組金八先生』で女優デビューを果たす。当初は「竹中直人の娘」と間違われるほど、両親の影は濃かった。しかし彼女は自らの足で道を切り拓いていく。舞台を中心に経験を積み、2017年の『リバース』で狂気的な妻を演じ、その変幻自在の演技力に業界が瞠目する。友人から「ヤバいね」と言われたほどの熱演は、もはや「二世」の枠を軽々と超えていた。
2022年、朝ドラ『ブギウギ』のヒロインに大抜擢される。2471人という応募者の中から、彼女が選ばれた理由は明白だ。バレエで鍛えた身体表現、失意を乗り越えた強靭な精神、そして何より、役に全てを捧げる覚悟。かつてバレエで断たれた夢は、女優という形で見事に花開いたのである。
ブレイクのきっかけ・代表作
「バレリーナの夢を断念したその先に、女優・趣里の覚悟があった」
水谷豊と伊藤蘭という、日本を代表する芸能一家に生まれながら、彼女の道は決して平坦ではなかった。4歳で始めたバレエに全てを捧げ、イギリスへの留学まで果たすも、度重なる怪我によって夢を閉ざされる。絶望の淵から救ったのは、たまたま参加した演技レッスンでの「面白さ」だった。両親と同じ道を歩むことへの重圧はあったが、師からの「お前は大丈夫だ」という一言が、彼女を突き動かしたのである。
デビュー後は、自ら多くの舞台や映像作品に挑戦し、経験を積み重ねていく。2017年、TBSドラマ『リバース』で狂気を帯びた妻を演じ、その圧倒的な変貌ぶりに業界内外が驚愕した。友人から「ヤバいね」と言われたというその熱演は、彼女の内に秘めたる爆発力を証明するものだった。そして2018年、映画『生きてるだけで、愛。』での主演が、その才能にさらなる光を当てる。日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめとする数々の栄冠は、単なる「二世」の枠を軽々と超えた実力の証に他ならない。
2022年、朝ドラ『ブギウギ』のヒロインに大抜擢される。2471人という応募者を抑えての栄冠は、もはや偶然ではない。バレエで培った身体表現と、演技への貪欲な探求心が融合した、唯一無二の存在感が制作陣を惹きつけたのだ。プライベートでは根っからのインドア派という、一見クールな印象とは裏腹に、役に全てを捧げるその熱量こそが、趣里という女優の最大の魅力なのである。
出演作品
| 公開・放送開始年 | 作品名 |
|---|---|
| 2024 | モンスター |
| 2023 | ほかげ |
| 2023 | 東京貧困女子。-貧困なんて他人事だと思ってた- |
| 2023 | 愛にイナズマ |
| 2023 | ブギウギ |
| 2023 | 零落 |
| 2022 | もっと超越した所へ。 |
| 2022 | サワコ ~それは、果てなき復讐 |
| 2022 | 石子と羽男-そんなコトで訴えます?- |
| 2022 | 京都人の密かな愉しみBlue修業中 門出の桜 |
| 2022 | 流浪の月 |
| 2022 | ホリック xxxHOLiC |
| 2022 | DCU |
| 2021 | 空白 |
| 2021 | 初情事まであと1時間 |
| 2021 | 京都人の密かな愉しみ Blue修業中 燃える秋 |
| 2021 | レッドアイズ 監視捜査班 |
| 2020 | 私の家政夫ナギサさん |
| 2020 | 不協和音 炎の刑事 VS 氷の検事 |
| 2019 | 風博士 |
| 2019 | イノセンス 冤罪弁護士 |
| 2018 | 生きてるだけで、愛。 |
| 2018 | ブラックペアン |
| 2018 | 京都人の密かな愉しみ Blue 修業中 祝う春 |
| 2017 | 勝手にふるえてろ |
| 2017 | 京都人の密かな愉しみ Blue 修業中/送る夏 |
| 2017 | デッドストック ~未知への挑戦~ |
| 2017 | 彼女の人生は間違いじゃない |
| 2017 | リバース |
| 2016 | 秋の理由 |
人物エピソード・逸話
彼女の身体には、バレリーナとしての15年が刻まれている。水谷豊と伊藤蘭という超大物俳優夫妻の一人娘でありながら、自らは「二世」のレッテルを避けるように、4歳からバレエ一筋で生きてきた。イギリスへの留学まで果たしたその道は、度重なる怪我によって絶たれた。医師から「前みたいには踊れない」と告げられた時、彼女の世界は崩れ去ったという。
失意の底でふと足を踏み入れた演技学校で、彼女は新たな表現と出会う。塩屋俊からの「お前は大丈夫だから」という一言が、重圧に押し潰されそうだった背中を押した。女優・趣里の誕生である。デビュー作『3年B組金八先生』では、なんと竹中直人の娘だと思われたエピソードが、彼女が両親の名前ではなく実力で勝負しようとする覚悟を物語っている。
地道な舞台経験を重ね、2017年の『リバース』で狂気的な妻を演じた時、その変貌ぶりに友人から「ヤバいね」と言われた。その評価は確信へと変わり、2018年の映画『生きてるだけで、愛。』での主演が、高崎映画祭最優秀主演女優賞、日本アカデミー賞新人俳優賞という形で結実する。バレエで培った身体表現と、深い心理描写が光る演技が、一気に評価を高めたのだ。
プライベートでは根っからのインドア派で、自宅でかき氷を作って楽しむという意外な一面を持つ。その静かな時間が、役作りのための深い観察力を養っているのかもしれない。そして2022年、2471人が応募したオーディションを勝ち取り、朝ドラ『ブギウギ』のヒロインに抜擢される。かつて夢破れたバレリーナが、今や国民的ドラマの主役として、新たな舞台に立っているのである。