「顔は朝向きじゃない」と自嘲したその俳優が、今や朝ドラのヒロインの夫となり、大河ドラマで戦国武将を、そして実写版『東京リベンジャーズ』では稀代の悪役を鮮烈に演じきった。間宮祥太朗のキャリアは、本人の予想をはるかに超える奔流となって流れている。読者モデルからスタートした異色の経歴、そしてプロ野球の始球式で記録した芸能人最速(当時)139kmの剛速球。一見するとばらばらなピースが、今、驚くべき一つの絵を完成させつつある。その原動力は、幼少期から培われたある熱烈な「好き」の感情に違いない。
基本プロフィール
| フリガナ | まみや しょうたろう |
|---|---|
| 生年月日 | 1993年6月11日 |
| 出身地 | 神奈川県横浜市 |
| 身長 | 179cm |
| 血液型 | O型 |
| 所属事務所 | トライストーン・エンタテイメント |
| ジャンル | 俳優 |
生い立ち・デビューまでの経緯
「朝ドラの顔じゃない」と自嘲した男が、いかにして日本の顔となったのか。間宮祥太朗の原点は、神奈川・横浜の野球少年にあった。
小学生の頃から映画に親しみ、スクリーンに映る世界に憧れを抱いていた。しかし、彼の最初の「舞台」はグラウンドだった。阪神タイガースを熱愛し、自らも投手としてマウンドに立つ少年時代。この経験が、後に俳優としての身体表現の基盤となるとは、まだ誰も知らない。
中学生で読者モデルとして雑誌のページを飾ると、その独特の存在感はすぐに業界の目に留まる。2008年、15歳での俳優デビューは、まるで運命の呼び声に応えるかのようだった。『スクラップ・ティーチャー』でのデビュー役は、彼の本名「祥太朗」をそのまま役名にした日置祥太朗。これは偶然ではない。彼の持つどこか純真で、しかし芯のあるオーラが、制作者たちに「等身大の少年」を演じさせることを選ばせたのだ。
その後も着実にキャリアを重ね、様々な役柄に挑戦していく。しかし、彼の真骨頂は「等身大の若者」を深く、時に残酷なまでに描き出す力にある。2016年、『ニーチェ先生』でのドラマ初主演は、そんな彼の魅力が存分に発揮された瞬間だった。役作りのために哲学書を読み込んだというエピソードは、単なるイケメン俳優ではない、貪欲な役者魂の片鱗を覗かせる。
野球で培った集中力と、映画から学んだ表現への探究心。この二つが交差するところに、間宮祥太朗という俳優の核がある。デビューは早かったが、それは単なるスタートに過ぎなかった。彼の本当の戦いは、この後から始まるのである。
ブレイクのきっかけ・代表作
あの端正な顔立ちの裏に、実は139km/hの剛速球を投げ込む男がいた。間宮祥太朗のブレイクは、決して一夜にして訪れたものではない。読者モデルから俳優へと転身し、10代の頃からコツコツとキャリアを積み上げてきたのだ。しかし、多くの視聴者が彼の存在を強烈に意識したのは、2021年の実写版『東京リベンジャーズ』で稀咲鉄太を演じた時だろう。あの計算高く冷酷な悪役を見事に消化し、その演技力の幅の広さを証明してみせたのである。
彼の真骨頂は、一見クールなルックスとは裏腹な、どこか人間臭さと温かみを感じさせる役作りにある。NHK連続テレビ小説『半分、青い。』ではヒロインの夫・森山涼次を演じ、朝ドラファミリーの一員としてその親しみやすい魅力を存分に発揮した。本人は「朝から見ると胃もたれする顔」と冗談めかして語るが、そんな自虐さえも愛嬌に変えてしまうのが間宮祥太朗という俳優なのだ。
そして2022年、ついにプライム帯連続ドラマ『ナンバMG5』で単独初主演を果たす。不良少年から教師へと変貌する主人公を見事に演じ切り、その地位を確固たるものにした。野球経験者ならではの身体能力の高さも、アクションシーンで遺憾なく発揮されている。彼の歩みは、まさに役者としての「完成形」を見据えた、一歩一歩の積み重ねそのものなのである。
出演作品
| 公開・放送開始年 | 作品名 |
|---|---|
| 2026 | ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。 |
| 2025 | 良いこと悪いこと |
| 2025 | 不思議の国でアリスと –Dive in Wonderland– |
| 2025 | イグナイト –法の無法者– |
| 2025 | アンダーニンジャ |
| 2024 | ハスリンボーイ |
| 2024 | ACMA:GAMEアクマゲーム ワールドエンド |
| 2024 | 劇場版ACMA:GAME 最後の鍵 |
| 2024 | 台風23号 |
| 2024 | ACMA:GAME |
| 2024 | アリバイ崩し承りますスペシャル |
| 2024 | 変な家 |
| 2024 | ある閉ざされた雪の山荘で |
| 2023 | 真夏のシンデレラ |
| 2023 | 東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦- |
| 2023 | 東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命- |
| 2023 | BLUE GIANT |
| 2022 | ツダマンの世界 |
| 2022 | 魔法のリノベ |
| 2022 | 破戒 |
| 2022 | ナンバMG5 |
| 2022 | 奇跡のバックホーム |
| 2022 | トークサバイバー! |
| 2022 | ファイトソング |
| 2021 | バンクオーバー!~史上最弱の強盗~ |
| 2021 | 東京リベンジャーズ |
| 2021 | IP〜サイバー捜査班 |
| 2021 | オー! マイ・ボス! 恋は別冊で |
| 2021 | オー!マイ・ツンデレ!恋は別冊で |
| 2020 | #リモラブ 〜普通の恋は邪道〜 |
人物エピソード・逸話
あの鋭い眼光の裏に、実は甲子園のマウンドを駆けた元エースが潜んでいる。間宮祥太朗は、芸能界きっての“隠れ野球少年”なのだ。
彼の野球歴は小学校1年生から中学2年生まで。ポジションは投手で、その腕前は本物だった。2019年、憧れの阪神タイガースの始球式に登板すると、芸能人歴代最速となる139km/hを記録。プロ顔負けの剛速球を披露し、球場を沸かせた。この記録は現在でも歴代2位に輝く。幼少期からの熱烈なタイガースファンであり、自宅には憧れの金本知憲のフィギュアを飾るほどだ。そんな思いが実を結んだのが、2022年に主演した『奇跡のバックホーム』である。脳腫瘍と闘いながらプレーした元阪神・横田慎太郎の実話をドラマ化した作品で、間宮は横田役を見事に演じきった。野球への深い理解と共感が、役作りに活かされたに違いない。
俳優としての評価を決定づけたのは、2017年の映画『お前はまだグンマを知らない』での初主演と、2019年の『殺さない彼と死なない彼女』でのダブル主演だろう。特に後者での演技は高く評価され、第29回日本映画批評家大賞で主演男優賞を受賞する快挙を成し遂げた。また、2017年には『トリガール!』『帝一の國』など複数の作品での活躍が認められ、第9回TAMA映画賞で最優秀新進男優賞を受賞している。エランドール賞新人賞も獲得し、若手実力派としての地位を確固たるものにした。
意外なのは、その端正な顔立ちからは想像しにくい、自虐的なユーモアのセンスだ。2018年、朝ドラ『半分、青い。』への出演が決まった際、「僕の顔は朝向きではないと思っていた」「朝から見ると胃もたれするような顔」とコメントして周囲を笑わせた。しかし、その裏には脚本家・北川悦吏子へのリスペクトが隠されていた。ファンとして作品を見続けてきたからこそ、出演への覚悟もひとしおだったという。
2023年には、初のファンミーティングを開催。昼、おやつ、夜の3公演を、MCなしでたった一人で2時間近く進行するという離れ業を見せた。トークの巧さとファンサービス精神の高さを証明するエピソードである。そして2024年には結婚、2025年には第一子誕生と、プライベートでも新たなステージを迎えた。少年時代に映画に憧れた青年は、今や家族を支える大黒柱となり、役者としてもより深みを増していくはずだ。