「あの」柄本家の長男が、ついに頂点に立った。2018年、映画『きみの鳥はうたえる』で主演男優賞を受賞したその瞬間、妻・安藤サクラも『万引き家族』で主演女優賞を獲得。稀代の芸能一家に生まれながら、独自の道を歩み続けた男の、静かで確かな反逆が実を結んだ瞬間である。
基本プロフィール
| フリガナ | えもと たすく |
|---|---|
| 生年月日 | 1986年12月16日 |
| 出身地 | 京都府 |
| 身長 | 182cm |
| 血液型 | B型 |
| 所属事務所 | アルファエージェンシー |
| ジャンル | 俳優 |
生い立ち・デビューまでの経緯
芸能一家に生まれながら、彼の目指したのは監督だった。柄本佑が最初に夢見たのは、カメラの向こう側の世界である。幼少期から両親の柄本明と角替和枝が語る映画談義に囲まれ、フェリーニの『道』に感動するような少年は、自ら映像を紡ぎたいと願っていた。しかし、運命は彼を役者の道へと導く。母のマネージャーの一声で受けた『美しい夏キリシマ』のオーディション。高校生の彼はそのオファーに乗り、映画の主人公としてデビューを果たしたのである。撮影現場から帰ってきた彼は、父・明が驚くほど「良い子になって」帰ってきたという。役者という仕事が、彼の内面を確実に変え始めた瞬間だった。デビュー作で鮮烈な印象を残し、華々しい賞を受賞した彼は、その後も専門学校で映像を学び、自主制作に没頭する。俳優でありながら、作り手の視点を忘れない稀有な存在として、そのキャリアは静かに、しかし確実に動き出していたのだ。
ブレイクのきっかけ・代表作
柄本佑の名が一気に知れ渡ったのは、2018年のことだ。映画『きみの鳥はうたえる』で繊細かつ危うい青年を演じ、キネマ旬報ベスト・テン主演男優賞と毎日映画コンクール主演男優賞をダブル受賞。同じ年に妻・安藤サクラも『万引き家族』で主演女優賞を受賞し、史上初の夫婦W受賞という快挙を成し遂げた瞬間である。
しかし、彼のキャリアは決して一夜にして花開いたものではない。名優・柄本明と角替和枝の長男として、幼い頃から映画漬けの環境で育った。フェリーニの『道』の感想文を書く小学生は、既に映画監督を夢見ていた。その夢が俳優へと転じたのは、17歳の時。オーディションに合格した『美しい夏キリシマ』で鮮烈なデビューを飾り、早くも新人賞を総なめにする。
その後も、小劇場での活動や自主制作映画に没頭するなど、地道な修業時代が続く。だが、その蓄積が2016年の連続テレビ小説『あさが来た』での存在感ある演技として結実し、テレビの世界でもその実力を認められるようになったのだ。
彼の魅力は、どこかとらえどころのない、しかし確かな存在感にある。端正な顔立ちでありながら、役に深く没入すると、どこか世間からずれた独特のオーラを放つ。『きみの鳥はうたえる』で見せた、愛に飢え、もがく青年の危うさは、彼の内に潜む複雑な層を覗かせた。名優の息子という重圧を、独自の感性で昇華させた稀有な俳優。柄本佑の真骨頂は、これからもっと見せてくれるに違いない。
出演作品
| 公開・放送開始年 | 作品名 |
|---|---|
| 2026 | 黒牢城 |
| 2026 | メモリィズ |
| 2026 | 木挽町のあだ討ち |
| 2025 | 星と月は天の穴 |
| 2025 | ゆきてかへらぬ |
| 2024 | シン・仮面ライダー 各話フォーマット版 |
| 2024 | 光る君へ |
| 2023 | OZU ~小津安二郎が描いた物語~ |
| 2023 | 花腐し |
| 2023 | 春画先生 |
| 2023 | ドキュメント「シン・仮面ライダー」~ヒーローアクション 挑戦の舞台裏~ |
| 2023 | グレースの履歴 |
| 2023 | シン・仮面ライダー×クレオンしんちゃん |
| 2023 | シン・仮面ライダー |
| 2023 | CRANK-クランク- |
| 2022 | モダンラブ・東京~さまざまな愛の形~ |
| 2022 | カラダ探し |
| 2022 | 夜明けまでバス停で |
| 2022 | 初恋の悪魔-4人はリビングで推理する- |
| 2022 | 初恋の悪魔 |
| 2022 | 空白を満たしなさい |
| 2022 | 犬王 |
| 2022 | ハケンアニメ! |
| 2022 | あの胸が岬のように遠かった〜河野裕子と生きた青春〜 |
| 2022 | 殺すな |
| 2022 | 真夜中乙女戦争 |
| 2022 | ドクターホワイト |
| 2022 | ミステリと言う勿れ |
| 2021 | 川っぺりムコリッタ |
| 2021 | 先生、私の隣に座っていただけませんか? |
人物エピソード・逸話
柄本佑の意外な素顔は、TOKIOの城島茂に「女性だったら結婚したい」と公言するほどの熱狂的なファンだという点にある。しかも、その熱烈な思いを語った際には、司会者から「あんたの方が先に結婚している」と突っ込まれるという、どこか憎めないエピソードの持ち主でもある。
俳優一家に生まれ、幼少期から映画漬けの環境で育った柄本。当初の夢は監督になることで、小学生でフェリーニの『道』の感想文を書くような少年だった。しかし、母のマネージャーの勧めで受けたオーディションが運命を変える。2003年、高校在学中に『美しい夏キリシマ』で主演デビューを果たし、キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞などを受賞したのだ。
その後も俳優としての道を歩み、2016年には『あさが来た』などの活躍でエランドール賞新人賞を受賞。そして2018年、主演作『きみの鳥はうたえる』の演技が高く評価され、キネマ旬報ベスト・テン主演男優賞、毎日映画コンクール主演男優賞に輝く。この年、妻の安藤サクラも『万引き家族』で主演女優賞を受賞し、両賞で史上初の夫婦W受賞を成し遂げた瞬間だった。
一方で、弟との演劇ユニットを結成し小劇場で活動するなど、役者としての探求心は尽きない。菅田将暉や高良健吾ら、同世代の実力派俳優たちとの深い交流も、彼の芸への真摯な姿勢を物語っている。名家に生まれながらも、独自の道を切り開き、今や日本映画を代表する俳優の一人となったのである。