「あの子、絶対に何かが違う」。『silent』の撮影現場で、スタッフたちが口にしたのは、そんな言葉だった。2002年生まれ、千葉県出身の桜田ひより。かつて『Seventeen』の専属モデルとして輝いた彼女は今、若手女優の筆頭として、誰もが認める存在へと急成長を遂げている。その歩みは、決して平坦なものではなかった。

基本プロフィール

フリガナ さくらだ ひより
生年月日 2002年12月19日
出身地 千葉県
身長 158cm
血液型 A型
所属事務所 研音
ジャンル 女優(元・子役)、タレント、ファッションモデル

生い立ち・デビューまでの経緯

「成田ひより」から「桜田ひより」へ。その名前に秘められたのは、たった10歳の少女が下した、女優への覚悟だった。

千葉県で生まれ、幼い頃からモデルとして活動していた彼女は、小学4年生の時に一つの決断を下す。憧れの舞台である女優の道へ本格的に進むため、研音のオーディションに挑んだのだ。これが、事務所の移籍と改名という大きな転機をもたらす。名を「桜田ひより」と改め、彼女の新たな物語が幕を開けた。

その決断が実を結んだのは2014年。日本テレビのドラマ『明日、ママがいない』で、芦田愛菜らと共に児童養護施設の子供を演じた。この作品が、彼女を広く知らしめる最初のきっかけとなったことは間違いない。しかし、本当の飛躍はその後に待っていた。

2017年、彼女は『咲-Saki-阿知賀編』で念願の連続ドラマ初主演を果たす。そして翌年、応募総数3400人を超える『Seventeen』専属モデルオーディションを勝ち抜き、「ミスセブンティーン」の栄冠を手にする。モデルとしても女優としても、その可能性が一気に花開いた瞬間である。

10歳の決断が、やがて数々の主演作品と社会現象を巻き起こすドラマへの出演へと繋がっていく。彼女の歩みは、単なるキャリアアップではなく、一つの意志が形になった軌跡なのだ。

ブレイクのきっかけ・代表作

あの「ピア美」が、今や民放GP帯ドラマの主演を張るまでに成長した。2014年、芦田愛菜主演の『明日、ママがいない』で児童養護施設の少女・鳥羽直美(通称ピア美)を演じた桜田ひより。幼いながらも芯の強さと繊細な感情をたたえた演技は、視聴者の胸を打った。この作品が、多くの人に彼女の名を知らしめる大きな契機となったことは間違いない。

しかし、彼女の真骨頂は、可憐なルックスに隠された貪欲な挑戦心にある。『Seventeen』専属モデルとしてティーンのカリスマとなったかと思えば、声優初挑戦を果たし、さらには社会現象となった『silent』では聴覚障害者の妹・紬役を見事に演じきった。2023年には日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、その実力は業界内外で揺るぎないものとなっている。

代表作として挙げるなら、やはり2022年の『silent』だろう。物語の鍵を握る重要な役柄を、静謐でありながら深い情感を湛えた演技で表現し、作品の世界観を支えた。彼女の魅力は、少女から女性へと移りゆく儚さと、確固たる演技力が同居する点にある。次に彼女がどんな役で、どんな表情を見せるのか。それが今、最も楽しみにされている理由なのだ。

出演作品

公開・放送開始年 作品名
2026 憧れの作家は人間じゃありませんでした
2025 ESCAPE それは誘拐のはずだった
2025 この夏の星を見る
2025 大きな玉ねぎの下で
2025 相続探偵
2024 ブルーピリオド
2024 あの子の子ども
2024 バジーノイズ
2023 あたりのキッチン!
2023 交換ウソ日記
2023 沼る。港区女子高生
2023 すきすきワンワン!
2023 ギバーテイカー
2022 silent
2022 生き残った6人によると
2022 彼女、お借りします
2022 卒業タイムリミット
2022 映画 おそ松さん
2022 神様のえこひいき
2022 ラーメン大好き小泉さん 二代目!2022年新春SP
2021 ショコラの魔法
2021 春の呪い
2021 未来へのかたち
2020 怖い絵本
2020 言の葉
2020 鬼ガール!!
2020 24 JAPAN
2020 映像研には手を出すな!
2020 妖怪人間ベラ
2020 映像研には手を出すな!

人物エピソード・逸話

「ひよりん」の愛称で親しまれるその笑顔の裏に、驚くべき転機が隠されていた。

桜田ひよりは、かつて「成田ひより」としてクラージュキッズに所属し、兄と共に子役モデルとして活動していた。しかし小学4年生の時、彼女は自ら大きな決断を下す。女優への道を志し、研音のオーディションに応募したのだ。これが事務所移籍と改名という、人生のターニングポイントとなった。当時を振り返れば、あのチャレンジ精神が今の彼女を形作っていると言えるだろう。

2014年、『明日、ママがいない』で芦田愛菜らと共演したのは記憶に新しい。しかし、彼女の真の飛躍は2017年、『咲-Saki-』でドラマ初主演を果たした頃から始まる。そして2018年、応募総数3400人超の狭き門を突破し「ミスセブンティーン」に選出されたことは、その輝かしいキャリアを象徴する出来事だった。モデルとしての地位を確立しながらも、彼女の目は常に演技に向けられていた。

意外なのは、実写作品よりもアニメや漫画を好むという趣味だ。声優初挑戦となった『薄暮』への出演は、そんな彼女の原点が詰まった仕事だったに違いない。そして2022年、社会現象となった『silent』への出演は、彼女の存在を一気に広く知らしめるきっかけとなった。

その実力は着実に評価され、2023年には『交換ウソ日記』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。2025年には第17回TAMA映画賞で最優秀新進女優賞に輝くなど、若手女優の筆頭格としての地位を確固たるものにしている。尊敬する女優として広瀬すずの名を挙げる彼女自身もまた、次世代を牽引する存在へと成長を遂げたのだ。

2025年、民放キー局GP帯ドラマ『ESCAPE それは誘拐のはずだった』で初主演を務めるなど、その歩みはとどまるところを知らない。子役時代からの積み重ねが、今、大きく花開こうとしている。

おすすめの記事