テラスハウス「徹底検証」に立ちふさがる「テレビ業界を守る思惑」
出典:テラスハウス TOKYO 2019-2020

 5月27日、恋愛リアリティー番組「テラスハウス」が公式サイトで「TERRACE HOUSE TOKYO 2019―2020」の制作中止を発表した。Netflixとフジテレビで放送されていた同番組だが、今シリーズに出演していた木村花さんが同23日に急逝。

番組公式サイトで「制作中止」を発表

 木村さんは番組内での言動によりSNS上で視聴者から受けた誹謗中傷を苦にしていたと見られ、番組の存続に注目が集まっていた。

 同番組のサイトでは「この度、番組に出演されていた、木村花さんがご逝去された事について、改めてお悔やみ申し上げます。またご遺族の方々にも深く哀悼の意を表します。尚『TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020』に関しましては、制作を中止する事を決定致しました。この度のことを重く受け止め、今後も真摯に対応して参りたいと考えております」とコメントを発表。
【画像】木村花さんが更新した最後のインスタグラム

「根本的な問題の検証が行われないまま、幕引きが図られるのではないか」

 今回の打ち切りは極めて妥当に思えるが「根本的な問題の検証が行われないまま、幕引きが図られるのではないか」と危惧する指摘がテレビ業界から――

「報道では木村さんがSNS上で誹謗中傷を受けていたことばかりピックアップされていますが、誹謗中傷を受ける原因を作った制作者サイドの責任が問われるべきですよ」と語るのは在京キー局ディレクターだ。

「ネット上で誹謗中傷が集まるほど視聴率が上がる仕組み」


「忘れてはいけないのは『テラスハウス』が『コスチューム事件』として木村さんによる“乱暴な言動”をことさら煽っていたこと。番組内のみならずYouTubeでも再編集したシーンをアップし、明らかに『番組の見どころ』として扱っていたんです。これは端的に『ネット上で誹謗中傷が集まるほど視聴率が上がる仕組み』にほかなりません。さらにいわゆる『台本』があったのだとすれば、なおさら番組の責任は重大です」

 今後、同番組を制作したフジテレビとイースト・エンタテイメントによる責任の検証が求められるが、同ディレクターは「徹底的な検証は期待できないのではないか」と語る。

「テレビ業界を守る思惑」の存在

「既に同番組のスタッフが一部メディアで告白していますが『ストーリーを制作サイドが作っていた』という『不都合な事実』を公式に認めてしまうと『テラスハウス』のみならず、同じメソッドで作っている他の『リアリティ番組』や『恋愛バラエティ番組』も続行が不可能になりかねない。『テラスハウス』制作サイドの『テレビ業界を守る思惑』が徹底検証を妨げなければいいのですが……」(同ディレクター)

 番組制作者の誠実さが問われている。

(川本みゆき)