かつて国民的子役として知られた吉田里琴が、なぜ姿を消したのか。その答えは、パン屋の店員として過ごした「普通の女の子」の日々の中にあった。彼女は一度、芸能界を完璧に断ち切った。学業に専念し、芸能界への未練は一切ないと宣言したのだ。しかし、その決意を覆したのは、あるスタッフの「全くの別人」としてのスカウトだった。彼女は吉川愛として生まれ変わり、再びカメラの前に立つことを選んだ。その覚悟が、今、確かな輝きとなって返ってきている。

基本プロフィール

フリガナ よしかわ あい
生年月日 1999年10月28日
出身地 東京都葛飾区
身長 162cm
血液型 B型
所属事務所 ムーン・ザ・チャイルド(2002年- 2016年4月1日)・研音(2017年4月 - )
ジャンル 女優、タレント、ファッションモデル

生い立ち・デビューまでの経緯

彼女は3歳で芸能界に足を踏み入れ、5歳の時にはすでに国民的CMに出演していた。吉田里琴という名で知られた子役は、数々のドラマに出演し、その愛らしいルックスと確かな演技力で多くの視聴者の心を掴んだ。順風満帆に見えたそのキャリアは、2016年、高校生になった彼女の決断によって突然の休止符を打たれる。学業に専念するため、芸能界から完全に身を引いたのだ。当時、彼女は「未練は一切ない」と語り、パン屋でのアルバイトに勤しむなど、ごく普通の女子高生としての日々を送っていた。

しかし、運命は彼女を見放さなかった。ある日、街中で一人の女性スタッフに声をかけられる。そのスタッフは、かつての子役スター、吉田里琴とは知らずに、ただ「この子の可能性」に惹かれて声をかけたのだという。その一言が、彼女の心に静かに燻っていた炎に再び灯をともした。芸能界への未練がないと思い込んでいた自分の中に、確かな情熱がまだ息づいていることに気付かされた瞬間だった。

2017年4月1日、彼女は吉川愛という新たな名前を携えて、研音所属の女優として再起を果たす。これは単なるカムバックではない。子役としての栄光を一度手放し、大人の女優としてゼロから這い上がるという、並大抵ではない決意の表れだった。吉川愛という名は、彼女の新たな出発を象徴するものに違いない。

ブレイクのきっかけ・代表作

かつて天才子役として知られた彼女が、一度は芸能界から完全に足を洗ったという事実を知る者は少ないだろう。吉川愛、旧名・吉田里琴。彼女のブレイクは、実は「一度終わったはずの女優人生」の再出発から始まったのだ。

学業に専念するため芸能界を引退し、パン屋でアルバイトをする普通の女子高生となった彼女を、偶然にも事務所のスタッフがスカウトする。そのスタッフが、かつての子役スターとは知らずに声をかけたというエピソードは、彼女の「女優としての本質」が外見や経歴ではなく、何かもっと根本的なところにあることを物語っている。2017年、吉川愛として再デビューを果たした彼女は、まるで別人のような輝きを放ち始める。

その転機となったのは、2019年『初めて恋をした日に読む話』と2020年『恋はつづくよどこまでも』での「恋のライバル役」だ。清楚ながらも芯のある強さを感じさせる演技は、かつての子役イメージを一蹴し、新たな女優像を確立した。そして2021年、映画『ハニーレモンソーダ』でのヒロイン役が彼女に日本アカデミー賞新人俳優賞をもたらす。甘くも切ない青春の一瞬を、瑞々しい感性で切り取った演技は、多くの観客の心を掴んだに違いない。

一度は手放した女優という夢。それを再び掴んだ吉川愛の歩みは、単なる「復活劇」を超え、彼女自身の内側から湧き上がる表現欲求の証である。彼女の魅力は、そんな「本物の覚悟」から滲み出ているのだ。

出演作品

公開・放送開始年 作品名
2026 鬼の花嫁
2026 東京P.D. 警視庁広報2係
2025 PJ ~航空救難団~
2024 マイダイアリー
2024 降り積もれ孤独な死よ
2024 街並み照らすヤツら
2024 黄金の刻〜服部金太郎物語〜
2024 僕の愛しい妖怪ガールフレンド
2024 マルス-ゼロの革命-
2023 忘恋剤
2023 レイディマクベス(lady macbeth)
2023 真夏のシンデレラ
2023 フィクサー
2023 忘恋剤
2023 やっぱそれ、よくないと思う。
2022 早朝始発の殺風景
2022 純愛ディソナンス
2022 ALIVEHOON アライブフーン
2022 明日、私は誰かのカノジョ
2022 ヒル
2021 古見さんは、コミュ症です。
2021 ハニーレモンソーダ
2021 今ここにある危機とぼくの好感度について
2021 カラフラブル 〜ジェンダーレス男子に愛されています。〜
2021 インフルエンス
2020 おちょやん
2020 世にも奇妙な物語 '20秋の特別編
2020 マウスマン~愛の塊~
2020 のぼる小寺さん
2020 転がるビー玉

人物エピソード・逸話

かつて天才子役として知られた彼女は、一度は芸能界から完全に足を洗った。吉川愛の知られざる空白期間、そこにはパン屋でアルバイトする“普通の女子高生”としての日々があったのだ。

3歳で芸能界入り、5歳でCMデビュー。吉田里琴として数々の作品に出演したが、2016年、学業に専念するため引退を宣言する。本人曰く「未練は一切ない」という決意だった。その後はパン好きが高じて実際にパン店で働き、一般の学生生活を送っていた。その姿を見た研音のスタッフが、彼女が元子役だと知らずにスカウトしたという逸話は、運命の皮肉めいている。その声をきっかけに、彼女は自らの内に眠る「役者への未練」に気付くことになる。

2017年、吉川愛として再デビューを果たすと、その成長した美貌と確かな演技力で注目を集めた。『初めて恋をした日に読む話』や『恋はつづくよどこまでも』では主人公の恋のライバル役を熱演し、視聴者の印象に強く残る。そして2021年、映画『ハニーレモンソーダ』でのヒロイン役が高い評価を獲得し、第45回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞する。一度は手放した世界で、今度は主役としての栄冠を掴んだ瞬間だった。

意外なのは、彼女のプライベートな一面だ。冷蔵庫には常に長ネギがストックされており、生のネギをかじり、口の中がその香りで満たされることが至福の時だという。また、大人気K-POPグループTWICEの熱烈なファンであることを公言し、Instagramでオタ活を楽しむ様子も公開している。かつての天才子役のイメージからは想像しにくい、等身大の若い女性の顔がそこにはある。

一度は完全に別の道を選びながら、再び頂点を目指して歩み始めた女優。その背景には、パンの焼ける香りも、ネギの辛みも知る、等身大の日々があったのだ。

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