あの「109」前の一瞬が、すべてを変えた。中学三年生の榮倉奈々は、スカウトの一声でファッション誌『SEVENTEEN』の看板モデルへと駆け上がる。しかし彼女の真骨頂は、その端正なルックスを武器に、女優として数々の困難な役柄を血肉化してきた点にある。連続テレビ小説『瞳』のヒロインから、社会の闇に立ち向かう教師、さらには戦う図書館員まで、その演技の幅は驚くほど広い。そして今、彼女は新たな舞台に立とうとしている。女優業と並行して、自らCEOとしてアパレルブランドを立ち上げたのだ。榮倉奈々の、いや、賀来奈々としての挑戦はまだ始まったばかりである。

基本プロフィール

フリガナ えいくら なな
生年月日 1988年2月12日
出身地 鹿児島県
身長 170cm
血液型 A型
所属事務所 研音
ジャンル 女優

生い立ち・デビューまでの経緯

あの渋谷の雑踏が、彼女の運命を一変させた。中学三年生の榮倉奈々は、ごく普通の少女だった。しかし「109」前での一瞬のスカウトが、すべての始まりである。瞬く間に人気女性誌『SEVENTEEN』の専属モデルとして頭角を現し、その清楚で力強いビジュアルは多くの若者の憧れとなった。

だが彼女の真骨頂は、モデルとしての成功の先にあった。16歳でドラマ『ジイジ』で女優デビューを果たすと、その演技力は早くも注目を集める。そして2006年、『ダンドリ。』で念願のドラマ初主演を勝ち取る。ここから榮倉奈々の、モデルから本格的女優への変貌が始まるのだ。

2008年の朝ドラ『瞳』のヒロイン抜擢は、彼女の地位を決定づけた。全国民的な知名度を得ると、翌年には『メイちゃんの執事』で水嶋ヒロと華やかな共演を果たす。しかし彼女の真価が問われたのは、『余命1ヶ月の花嫁』での圧倒的な演技だった。現実の悲劇を演じ切り、日本アカデミー賞新人賞を受賞するのである。

榮倉奈々の歩みは、スカウトという偶然から始まったが、その後の飛躍は紛れもない実力の証だ。モデルとしての輝きを保ちつつ、女優としての深みを増していくその姿は、まさに時代が求めたオールラウンダーだったと言えるだろう。

ブレイクのきっかけ・代表作

渋谷の街角でスカウトされたその日から、榮倉奈々の運命は動き出した。しかし、彼女の真価が爆発したのは、あの涙なくしては語れない役柄だった。2009年公開の映画『余命1ヶ月の花嫁』で、現実に闘病した女性・長島千恵を演じきった榮倉は、一気に女優としての地位を確立する。そのひたむきな演技は日本アカデミー賞新人俳優賞をもたらし、ファッションモデル出身の「顔」から、心を揺さぶる「女優」への転換点となったのだ。

彼女の魅力は、どこまでも真っ直ぐで芯の強い佇まいにある。NHK朝ドラ『瞳』のヒロインから、『図書館戦争』の図書隊員・笠原郁まで、与えられた役柄に全身全霊で向き合う姿勢は一貫している。特に『図書館戦争』では、アクションシーンのために半年間の訓練を積み、自ら体を鍛え上げた。スポーツが苦手だったという過去を、圧倒的な努力で塗り替えてみせたのである。

そして、もう一つの代表作が2014年のドラマ『Nのために』だろう。複雑に絡み合う人間関係の中心で、純粋で強い意志を持つ登場人物を演じ、視聴者に深い余韻を残した。この作品で共演した賀来賢人との結婚は、彼女の私生活における新たな幸せの象徴でもある。

モデル時代の抜群のプロポーションはそのままに、三味線の準師範という和のたしなみも持つ。清楚でありながら、どこか凛とした強さを秘めたオーラ。榮倉奈々は、単なる「かわいい」を超えて、時代を生きる女性の「美しさ」そのものを体現し続けている女優なのだ。

出演作品

公開・放送開始年 作品名
2022 モダンラブ・東京~さまざまな愛の形~
2022 オールドルーキー
2021 99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE
2020 東京タラレバ娘2020
2020
2020 テセウスの船
2019 それいけ!アンパンマン きらめけ!アイスの国のバニラ姫
2018 僕らは奇跡でできている
2018 この世界の片隅に
2018 家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。
2017 東京タラレバ娘
2016 64-ロクヨン-後編
2016 64-ロクヨン-前編
2016 99.9 -刑事専門弁護士-
2015 遺産争族
2015 図書館戦争 -THE LAST MISSION-
2015 図書館戦争 BOOK OF MEMORIES
2015 名探偵コナン 業火の向日葵
2015 娚の一生
2014 MIRACLE デビクロくんの恋と魔法
2014 Nのために
2014 わたしのハワイの歩きかた
2014 世にも奇妙な物語 '14春の特別編
2013 オリンピックの身代金
2013 はじまりの歌
2013 図書館戦争
2013 確証~警視庁捜査3課
2013 リーガル・ハイ スペシャル
2013 だいじょうぶ3組
2012 のぼうの城

人物エピソード・逸話

渋谷の街角でスカウトされた時、彼女はまだ制服姿の中学3年生だった。その出会いが、榮倉奈々という女優のすべての始まりである。

「SEVENTEEN」の専属モデルとして人気を博した彼女は、やがて女優としての道を歩み始める。転機となったのは、2009年に主演した『余命1ヶ月の花嫁』だ。この作品で第33回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、その演技力に大きな注目が集まった。しかし、榮倉の真骨頂は、華やかなイメージの裏に隠された驚くべき一面にある。

なんと彼女は藤本流三味線の準師範という資格を持つ。伝統芸能に通じるその技量は、ファッション誌のモデルという経歴からは想像しがたいだろう。さらに、かつては運動が苦手だったというが、『図書館戦争』での役作りのためにアクショントレーニングを重ねたことをきっかけに、今ではトライアスロンへの挑戦を夢見るほどに。その変貌ぶりには、関係者も舌を巻くという。

私生活では、共演をきっかけに賀来賢人と結婚。二児の母となった今も、女優としての活動を続けながら、2023年には自らアパレルブランドを立ち上げ、CEOとして新たな挑戦を始めている。モデル、女優、そして実業家。榮倉奈々の飽くなき進化は、まだ終わらない。

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