12月25日発売の「週刊新潮」2020年1月2・9日号が報じた「小保方晴子さんの近況」に関する記事が話題となっている。小保方さんといえば独立行政法人理化学研究所の元研究員で日本中を騒がせた「STAP細胞騒動」の当事者。
2014年1月にNature誌に発表し「ノーベル賞級の発見」として脚光を浴びたSTAP論文や過去の博士論文を巡り研究不正の疑義が発覚し、同年4月8日には釈明会見を実施。涙ながらに「STAP細胞はあります」と断言する姿は大きな注目を集めた。
2016年1月には「あの日」(講談社)、2018年3月には「小保方晴子日記」(中央公論新社)を刊行。「婦人公論」誌上での瀬戸内寂聴との対談で当時について振り返っている。
「週刊新潮」が小保方さんの「洋菓子店勤務」「雀荘通い」「同棲生活」を報道
そんな小保方さんについて「週刊新潮」が報じたのは「洋菓子店勤務」「雀荘通い」「同棲生活」だ。同誌序盤のグラビアでは「STAP細胞はありましたか?」と題し、彼女の“隠し撮り写真”を掲載。現在の勤め先という都内の洋菓子店で割烹着姿で仕事に勤しむ写真に加え、仕事後の2~3時間立ち寄ったという都内の雀荘で「黙々と麻雀に興じる」様を掲載している。
さらにワイド特集「窮鼠猫を噛む女」では「“新婚”『小保方“元”博士』が割烹着で新天地」と題し「19年の初めころから同棲を始め、男性が購入した都内の家に移り住んだ」「トレーダー・ジョーズのエコバッグを愛用している」「ヴィヴィアン・ウエストウッドの傘やレインブーツで通勤していた」「雀荘では同棲相手の姓で呼ばれている」といったプライベートな内容を報道。
洋菓子店から帰る道すがらに彼女を直撃し「違います。やめてください。本当にごめんなさい」と困惑させてしまう様子も明かしている。
報道の背景に「彼女が“公人”であり続ける」こと
同記事では「理研から4600万円もの研究費が支給されている」事実やSTAP細胞騒動で「人が一人亡くなっている(※理研の笹井芳樹氏を指す)」ことを理由に「STAP細胞がなかったこと」についての小保方さんの説明がいまだ不十分だとして「“公人”であり続ける」と綴っているのだが――
「もはや『ペンの暴力』ではないか」
今回の「週刊新潮」による「小保方特集」について「『いくら過去に日本中を騒がせた小保方さん相手でもやり過ぎではないか』との声が出版業界内で出ているんですよ」と語るのは大手出版社関係者だ。
「いまや小保方さんは一般人。『週刊新潮』の報道をきっかけに『日刊ゲンダイ』でも『週刊誌に撮られた小保方晴子さんが働く「超有名スイーツ店」の評判』との後追い記事が掲載されるなど彼女を巡る報道が再加熱している。もはや『ペンの暴力』と言っていい類のもので、彼女だけでなく周囲の人物も平穏な日常生活に支障をきたすことは想像に難くありません」(同関係者)
果たして「ペンの暴力」か「知る権利」か、あなたはどうお考えだろうか。
(川本みゆき)