「車椅子の常盤貴子」が社会現象を巻き起こしたあの日から、四半世紀が過ぎた。今、彼女は防災士として新たな顔を見せる。かつて「恋愛ドラマの女王」と称され、香港スターたちと共演したトップ女優が、なぜ今、防災なのか。その半生は、華やかなスクリーンの向こう側で、常に「生きる」ことと真摯に向き合ってきた軌跡に違いない。

基本プロフィール

フリガナ ときわ たかこ
生年月日 1972年4月30日
出身地 神奈川県横浜市
身長 162cm
血液型 A型
所属事務所 スターダストプロモーション
ジャンル 女優

生い立ち・デビューまでの経緯

神奈川生まれ、兵庫育ち。短大生の夏、彼女は原宿の歩行者天国で路上ライブの司会をしていた。スターダストプロモーションの扉を自ら叩いた常盤貴子の、華やかとは程遠い下積みの日々である。デビュー作はあったものの、なかなか芽が出ない。しかし、転機は突然訪れた。1993年、フジテレビの『悪魔のKISS』だ。借金苦から風俗に転落する女子大生を演じ、バストトップを露わにする体当たりの演技で視聴者に強烈な印象を刻みつける。この一作が、彼女を「知られる女優」へと押し上げたのだ。やがて彼女は、不倫に揺れる看護師、耳の不自由な画家の恋人…と、複雑で深みのある役柄を次々と自分のものにしていく。その歩みは、まさに「女王」への登竜門であった。

ブレイクのきっかけ・代表作

彼女の名は、一つのドラマで一気に国民的スターへと駆け上がった。だが、その栄光の裏には、原宿の歩行者天国で路上ライブの司会をこなすなど、地道な下積みの日々があった。常盤貴子のブレイクのきっかけは、1993年の『悪魔のKISS』だ。借金苦から風俗に堕ちる女子大生を、身も心も剥き出しにして演じきった体当たりの演技が、視聴者に強烈な衝撃を与えた。一気に注目を集めた彼女は、その後、『私の運命』『愛していると言ってくれ』と、複雑な内面を持つ女性を次々と演じ、その表現力の幅を見せつける。

そして、2000年の冬を飾った『ビューティフルライフ』である。車椅子の美容師を愛する青年との切ない恋を描いたこのドラマは、社会現象と呼ぶにふさわしい大ヒットを記録した。視聴率は平均30%を超え、最高41.3%という驚異的数字を叩き出したのだ。彼女が演じるヒロインのひたむきな姿は、多くの人の心を揺さぶり、「連ドラの女王」の名を不動のものにした。その後も舞台や映画へと活躍の場を広げ、常に新たな挑戦を続けるその姿勢こそが、彼女の真骨頂と言えるだろう。

出演作品

公開・放送開始年 作品名
2026 ラジオスター
2026 京都人の密かな愉しみ Rouge-継承-
2025 生きがい IKIGAI
2024 乱歩の幻影
2023 それってパクリじゃないですか?
2023 あつい胸さわぎ
2023 舞妓さんちのまかないさん
2022 続 遙かなる山の呼び声
2021 おとなの事情 スマホをのぞいたら
2020 海辺の映画館-キネマの玉手箱
2020 贋作男はつらいよ
2019 帰郷
2019 やすらぎの刻〜道
2019 こどもしょくどう
2019 グッドワイフ
2018 遙かなる山の呼び声
2018 夕凪の街 桜の国2018
2017 鬼畜
2017 花筐
2017 やすらぎの郷
2016 だれかの木琴
2015 ビューティフル・スロー・ライフ
2015 あてなよる
2015 向日葵の丘-1983年夏
2015 まれ
2015 京都人の密かな愉しみ
2014 東京にオリンピックを呼んだ男
2014 野のなななのか
2014 月に祈るピエロ
2013 レミング~世界の涯てまで連れてって~

人物エピソード・逸話

彼女は「連ドラの女王」と呼ばれたが、その素顔は常識を軽々と飛び越える奔放な女性だった。

常盤貴子といえば、『ビューティフルライフ』で国民的な共感を呼び、数々のドラマ賞を総なめにしたトップ女優である。しかし、そのキャリアの始まりは、原宿の路上でマイクを握る下積み時代だった。自ら事務所の門を叩き、つかんだデビュー作『悪魔のKISS』では、ノーブラでベッドシーンに臨むという、当時としては桁外れの覚悟を見せた。共演した寺脇康文が「まさかノーブラだとは」と後年まで驚きを隠せなかったほどの体当たりぶりが、彼女を一躍スターダムへと押し上げたのだ。

そんな彼女の知られざる一面は、驚くべき「鉄」への愛着だ。鉄道ファンとして知られるが、実は素材としての鉄そのものにも深い関心を寄せる「鉄オタ」なのである。さらに、混浴への抵抗のなさは半端ではない。海外の温泉では、周囲の目など意に介さず、男性客とも平然と交流したというエピソードは、彼女の天真爛漫さを物語っている。

近年では、ドラマ『まれ』のロケをきっかけに心寄せた能登半島の被災地へ、繰り返しボラエンティアに赴くなど、社会へのまなざしも深めている。その活動のなかで取得した防災士の資格は、単なる趣味の領域を超えた、彼女の真摯な姿勢の証と言えるだろう。

華やかな女優業の裏側に、型破りで芯の強い人間味が光る。常盤貴子の魅力は、スクリーンの中だけには収まりきらないのである。

おすすめの記事