サッカー日本代表でスタッド・ランスに所属する伊東純也を巡る「性加害騒動」の波紋が広がっている。
アジアカップ開催中の今年1月に「週刊新潮」が伊東とトレーナーの男性による性加害があったと訴える女性2人による告発記事を掲載。昨年6月に行われた日本代表とペルー代表による親善試合の後、大阪市内のホテルで伊東らから酒に酔わされ、性被害を受けたとして大阪府警に刑事告訴をしたと明かした。
この報道を受けて伊東は日本代表から離脱を強いられることに。伊東側は真っ向から事実関係を否定し、虚偽告訴により名誉を傷つけられ、スポンサー契約を打ち切られたとして、告発した女性2人に2億243万3131円の損害賠償を求める訴えを2月19日に大阪地方裁判所に起こした。
日本代表のスター選手を巡る前代未聞の性加害騒動にメディアも大きく反応。連日、ニュースやワイドショーで騒動の動向を伝えている。
この問題について、テレビ関係者は「世間の受け止め方は『伊東側に有利な状況』となりつつある」と指摘する。
「大きな転換点となったのが、19日に伊東側の弁護士が明かした『先方が提出した告訴状の女性の住所が偽物というか、そこに住んでいなかった』との証言。これにより『女性側の主張もウソではないか』との見方が一気に広がった。もちろん、この点だけで告発そのものを否定することはできませんが、印象としては女性側にとって極めてマイナスです」
『特定された女性』と同姓同名の女性経営者にまで非難
一方で、危惧されるのが「女性の実名」拡散だ。
「X(旧ツイッター)上では女性2人の実名とされる名前が急激に拡散している。2人とも芸能活動を行っている人物だと『週刊新潮』の告発記事に記載されていたため、報道以降ネット上では“答え合わせ”が加熱。真偽不明の『女性の実名』が飛び交っています。さらには『特定された女性』と同姓同名の女性経営者にまで非難が寄せられる始末。仮に名前が挙がっている女性が当事者で、伊東側の主張が完全に認められたとしても、第三者が彼女らに報復をしてもいいという道理はない。こうした『正義なき報復』にメディアも警鐘を鳴らす必要があります」(同関係者)
冷静さとネットリテラシーが求められている。
(大倉さとみ)